山下雅己展+大山崎山荘美術館 ― 2005年09月11日 23時52分06秒
昨日、京都へ山下雅己さんの個展を見に行ってきました。
以前も「つれづれのツボ」でご紹介したことがありましたが、
山下さんは、私の受験予備校の後輩にあたる方です。
ご自宅の庭の木というか葉というか...を主に描かれています。
(って言っても、わかんないでしょうから、とにかく見て!)
今回、さらにさらに素晴らしい作品を発表されています。
山下さんの個展の情報をここでお伝えしておきます。
関西在住でお時間のある方、京都に行かれる方は、ぜひお訪ねください。
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「山下雅己(やましたまさき) 展」
日程:9月6日(火)〜17日(土)(日曜休)
11:00am-7:00pm(最終日は5:00pm閉館)
場所:石田大成社(いしだたいせいしゃ)ホール
京都市中京区丸太町通小川西入ル ITPクリエイターズビル3F
(地下鉄「丸太町駅」下車2番出口より西へ徒歩10分)
Tel 075-211-9151
(注:作家ご本人は、毎日会場に詰めておられるわけではありません)
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私は最近、いつにも増して、ボケボケの小鬱のやる気無し状態で、
「大丈夫ですか?がんばってくださいよ」とか、励まされてしまいました。
もっと元気な顔で見に行けたら良かったのですがね...。
ちょっと悪かったです。
ああ、でも、いいな〜〜〜〜〜!!と心から思いましたよ。本当に。
前回の個展のしんどさが、良い感じに払拭されて、
気持ち良く呼吸しながら描いておられるのが、ひしひしと伝わってきました。
とにかく、生き生きしてる。
画材とか、テクニックとか、表層的なことのように思えることもあるけど、
自分が表現したいことがあって、それをカタチにして現すために必要なのが、
画材とかテクニックなのだから、もし必要なら、躊躇せずに、
色んな新しいものに、どんどんチャレンジしたら良いんですよね!
それは、絵を描くことだけじゃなくて、興味を持ってやりたいなと思ったこと、
なんでもね。
まあそういうことなので。
映画撮る時はぜったいぜったい、仲間に入れてね!(笑)
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さて、昨日は山下さんの個展の前に、大山崎山荘美術館にも行ってきました。
(美術館の入り口のこの緑の回廊が大好き!!)
今の特別展は、「内藤礼 返礼」+モネの睡蓮+他の印象派。
「返礼」はパフォーマンスとセットになった作品で、
パフォーマンスはすでに終了し、
その後のインスタレーション(作品を設置した空間そのものを「作品」とする表現方法)
が展示されていました。
内藤礼さんの作品は、初めて生で見たのですが、
何の説明も無かったら見過ごしてしまうような、
ほとんど白か透明の物体で構成されています。
ある種須田悦弘さんの作品と通じるものがありました。
見る側の人間が「発見すること」を求められ、
ほとんど「人知れず」存在しているところとか。
「んんん?ひょっとして、ここになにか在る?」という感じ。
でも、そういう表現の作品に慣れてない人は、何も発見せずに通り過ぎて行くんですよね。
私が見ていた時も、ちょっと覗きこんだだけでスッと行ってしまう人が多かった。
入り口で渡された小さなパンフレットに、
「この作品は、息をふきかけてください」とか書いてあったけど、それ読まずにね。
もちろん、私は書いてあること、ぜんぶやってみましたよ。
こうやって作品に参加できるの、大好きなんです!
鑑賞者としての自分が参加して初めて、その作品が「作品」になる感覚。
とても好きです。
それから、今さらながら、モネの凄さをまたまた感じてきました。
大山崎山荘美術館は、モネの睡蓮のコレクションを何枚か持っていて、
新館の展示室にほぼ必ず飾ってあるのですが。。。
昨日もホーッと思いながら見入ってしまいました。
椅子が空いてなかったので、床にへたりこんで、しばらくポーッと見てました。
その後会った山下くんとも、偶然、「筆のタッチ」の話になったのですが、
昨日は制作年に10年以上隔たりのあるモネの睡蓮2枚が、並んで飾られていて、
「どっちが好きかなー?」「うーん。後の方かな」「なんで?」
「だって、筆のタッチがね、先の方はなんかモヤモヤしてるけど、
後の方になると、縦方向と横方向のタッチがはっきりあって、
そのせいで、水のゆらゆら感とか、睡蓮の浮遊感が感じられるから!」
そんな自問自答をしておりました。
そうなんですよ。絵なんだから、動くはずないんですけど、
ぶっとい筆で、あんなガッシャガシャに激描(?)してるだけなのに、
なんかわからないけど、浮いてるし、ゆらゆら動いてるんですよね。
モネの睡蓮とか水って...(タメイキ)
テクニックというものは、表現したいものと不可分です。
なぜこの部分がこうなっているのか?
必ず必然性があるんですよ。描いている作者の計算を越えたところでね。。。
ああ、堪能しました...
あとは自分の重い腕を上げて、筆を持つだけ、なのだが...
コメント
_ やました ― 2005年09月15日 00時04分38秒
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また個展の宣伝までしていただいて、感謝感謝です。
今回の作品群の印象が生き生きしている、光を感じるというような御意見が多いので、とても嬉しく思っています。
まだ会期中なので、また次回個展について書き込ませてもらおうと思います。
映画撮りたいですねぇ〜。キャストがまだらんちゅうだけですが(笑)